高校2年の時、スーパーでバイトしていた日のことです。

中年のおばさんのお客さんが「ねぇ、電池どこ?」と聞いてきました。

当然、電池の売り場を尋ねてきたわけです。

しかし私の耳は「店長 どこ?」と聞き間違えてしまいました。



ところが私のボケはそこで終わらないんです。

私がその瞬間 頭のなかで考えたことは・・・・。


普通のお客様なら「店長さんはどちらですか?」って、もっと丁寧に聞くはず!
それを親しそうに「店長どこ?」と聞くということは、この人きっと・・・・



「この人 店長の奥さんだ!!」



・・・・今考えると、どうしてそういう結論になるのか不思議なのですが、
その時は、すっかりそう思いこんだ私。

そもそも店長の奥さんなんて普段なかなかお会いできないから、ちょっと嬉しくて、
「少々お待ち下さい♪」と言って、裏の倉庫にいた店長を呼びに行きました。



「店長ー。奥様がいらっしゃってます」

と言うと、店長は、目を丸くさせ、

「ええ???・・・・・・・あー、じゃあ こっちに来させて」と。


それで私はそのおばちゃんのところへ戻り、

「どうぞこちらへ。」と得意げに言って、『関係者以外 入室禁止』と書かれた裏の倉庫へ案内すると、そのおばちゃんはちょっと顔をしかめてためらっていたけど、

「あ、(奥様なんだから)全然平気です、どうぞどうぞ」

と強引に入れてしまいました。

そして店長のいる部屋をノックして、「店長、こちらです」と2人を引き合わせた私・・・・。



店長:「・・・・・・・・・・」

おばちゃん:「・・・・・・・・・・」

私:「・・・・・・・・・・」




3人は数秒、沈黙。

―――そうか、私がいるから照れてるのかな。

そう解釈した私は、「では失礼しまーす」と気をきかせてその場を去りました。



あとで店長に 「あのお客様は電池を探していたそうじゃないか!」と怒られたことは言うまでもありません。

『聞き間違い』と『激しい思いこみ』という、私の得意技がダブルで発揮された日でした・・・。